教科書のご案内
山川出版社の世界史探究
世界史探究とは、「歴史総合」の学習で身に付けた資質・能力を基に、世界の歴史の大きな枠組みと展開に関わる諸事象について、地理的条件や日本の歴史と関連付けながら理解するとともに、事象の意味や意義、特色などを考察し、よりよい社会の実現を視野に、歴史的経緯を踏まえて、地球世界の課題を探究する科目です。
詳説世界史
高校世界史
新世界史
世界史探究 紹介動画

詳説世界史

世探704
B5変型判(230㎜×174㎜)398ページ
世界史の枠組みを体系的に学べる信頼の教科書
  • バランスよく、わかりやすい丁寧な記述
  • 時代の特色をつかむ多様な問いかけ
  • 探究活動に取り組みやすい大きな図版・豊富な史資料
編者・著作者
[編者]
  • 木村 靖二東京大学名誉教授
  • 岸本 美緒お茶の水女子大学名誉教授
  • 小松 久男東京大学名誉教授
  • 橋場 弦東京大学教授
[著作者]
  • 阿部 幸信中央大学教授
  • 池田 嘉郎東京大学准教授
  • 勝田 俊輔東京大学教授
  • 島田 竜登東京大学准教授
  • 林 佳世子東京外国語大学学長
  • 村上 衛京都大学准教授
[編集協力者]
  • 石井 栄二東京都立国立高等学校教諭
  • 藤本 和哉筑波大学附属高等学校教諭
メッセージ
編者
木村靖二
きむらせいじ
東京大学名誉教授(ドイツ近現代史)

この新しい世界史では、古代から現在までの歴史過程を、それぞれの地域での文明の成立期、各文明の交流期、さらに欧米文化による世界の一体化期、そして一体化が深化したグローバル化世界の4期に分けています。つまり歴史を、各地域を軸に、それらが時間とともにどのように変容してきたのか、また各地域が相互にどのように交流したり、競合したり、対立したり、合同したり、分離したりしたのかをみていくのです。そのなかで各地域もさまざまに変容し、拡大したり、縮小したり、あるいは消滅したりすることもおこりました。

グローバル化の深化とともに、各地域・国家は同質的な構造の世界に変容していくかのように見えてきました。しかし、グローバル化した世界では、地域や国家の多様性がかえって増大しているのです。たとえば、先進地域の人口は現在停滞か縮小に向かっています。一方、発展途上地域では人口は増えつつあり、両地域の格差や対立が広がりつつあるのではないかと指摘されています。こうした問題を理解するには、個々の地域や歴史などそれぞれの特有な形成過程から、グローバル化した世界を考える視点が求められます。歴史総合で学んだことを踏まえて、その理解をさらに深める助けとなるよう願っています。

編者
橋場 弦
はしばゆずる
東京大学教授(ギリシア古代史)

第Ⅰ部の1・4章と第Ⅱ部の7章では、ヨーロッパに文明が生まれ、周辺諸地域と交流しながら変容し展開していく流れが描かれています。

のち世界の一体化を主導していくヨーロッパ文明ですが、その誕生の起源をたどると、実は西アジアやエジプトの古代文明から色濃く影響を受けていたことがわかります。近年、ポスト=コロニアリズムの影響を受けて西欧中心主義的な歴史観が反省を迫られていますが、古代ギリシア・ローマ文明の見方も例外ではありません。ポリスという都市国家を古代ギリシア人が建設するにあたっては、オリエント文明からさまざまなアイデアを取り入れました。ローマ人はその都市国家体制からスタートして、ついには地中海世界を統一しました。ローマ帝国が崩壊したあとに成立した西ヨーロッパ世界は、やがて近代資本主義体制の中核としての地位を獲得していきます。ユーラシア大陸西端の一地域にすぎなかったヨーロッパが、近代世界の成立に大きな役割を果たすようになった背景には、それ以前から積み上げられていたさまざまな歴史的条件が働いていたと言えます。

今回の教科書では、その一連のつながりがわかりやすいように構成を大きくあらため、設問や史料も一新して、近代以前のヨーロッパ世界の成り立ちがより明快に把握できるよう配慮しました。

編者
岸本美緒
きしもとみお
お茶の水女子大学名誉教授(中国明清史)

世界史教科書の作成においては、一定のバランスと安定性を保ちつつ、歴史研究の進展に即応した新しい内容を取り入れていくことが課題となります。今回、「世界史探究」という新しい科目の教科書として『詳説世界史』を編集するに際しては、気鋭の研究者を多数新たな執筆陣として迎え、近年の歴史研究の成果に基づき、内容の刷新を図っています。

東アジア・東南アジアに関しては、諸地域間の影響・対立関係や文化的融合の状況について現行版以上に留意し、一国史の束にとどまらない歴史のダイナミックな動きを読み取っていただくよう工夫しています。図版や史料も、そのようなポイントを考慮して、いわゆる定番ではない新味のあるものも選ばれていますので、「問い」と合わせて、本文と有機的に結びつけて活用していただければ幸いです。

用語の選択については、今までゴチック体であった語を注に移しているなど、従来との相違にお気づきの点もあるかと思います。これらは、単位数削減に伴う用語精選の必要とともに、研究の現状に依拠するという観点から、今後のスタンダードとなることを見据えて、教科書としての安定性も考慮しつつ慎重に検討した結果のものです。これらの新しい特色を生かして授業・学習をおこなっていただくことを願っています。

編者
小松久男
こまつひさお
東京大学名誉教授(中央アジア近現代史)

今回の執筆は教科書の構成と内容を大きく見直す機会となりました。全体として最近の研究成果を取り入れるとともに、世界史理解のバランスをとるように努めました。私が担当した部分での新しさとしては、下記の点を挙げることができます。

従来の地域名称「内陸アジア」を「中央ユーラシア」に改め、遊牧民の活動が東アジアや西アジアなどユーラシアの各地に与えた影響や相互関係が理解しやすくなるようにしました。中央ユーラシアを統合したモンゴル帝国については、同時代の東西交流の説明を拡充し、ティムール朝はモンゴル帝国に続けて解説することで両者の関係性がわかるように工夫しました。

西アジア関係ではイスラーム教成立後の記述を一新し、イスラーム世界の広がりと役割をより鮮明とするように努めました。文化面にも目配りしたほか、オスマン帝国については成立から近代に至るまで見通せるように配慮し、現代の中東については重要なテーマとしてパレスチナ問題とイスラーム主義の展開に留意しました。

また、図版については歴史的なイメージを喚起するものを採用しました。たとえば、世界地図「混一疆理歴代国都之図」(教科書147頁)などは是非じっくりと見ていただきたいと思います。

この教科書の特徴
教科書の特徴
  • 1
    バランスよく、わかりやすい丁寧な記述
    • 分野・時代・地域をバランスよく、背景や因果関係も丁寧に記述しました。
    • 新執筆陣のもと、近年の歴史学の研究成果を豊富に盛り込み、各時代で日本史も含めた同時代のつながりにも配慮しました。
  • 2
    時代の特色をつかむ多様な問いかけ
    • 章・節、小見出しなど随所に「問い」を設けて学習目的を明確化し、さらに第Ⅰ部〜第Ⅲ部の冒頭に「第〇部を学ぶ前に」を、終わりには「まとめ」を設け、構造的に世界史を理解できるようにしました。
  • 3
    探究活動に取り組みやすい大きな図版・豊富な史資料
    • 従来よりも判型を大きくし(A5判→B5変型判)、図版や図表・文字史料を大幅に増やしました。
    • 二次元コードから、図版・史資料をより詳しく見ることができるようにしました。
    • 第Ⅳ部の第19章には、現代の課題を歴史的にみるコラム「現代世界への視点」を設けました。

高校世界史

世探705
B5判(257㎜×182㎜)302ページ
基本をおさえて、資料で深める
  • 要点をおさえた、わかりやすい教科書
  • 「探究」の構造を理解できる、問いを中心とした展開
  • 資料読み解きのスキルが身につく
編者・著作者
[編者]
  • 木村 靖二東京大学名誉教授
  • 岸本 美緒お茶の水女子大学名誉教授
  • 小松 久男東京大学名誉教授
  • 橋場 弦東京大学教授
[著作者]
  • 阿部 幸信中央大学教授
  • 池田 嘉郎東京大学准教授
  • 勝田 俊輔東京大学教授
  • 島田 竜登東京大学准教授
  • 林 佳世子東京外国語大学学長
  • 村上 衛京都大学准教授
  • 小豆畑 和之東京都立西高等学校教諭
  • 仮屋園 巖東京都立国立高等学校教諭
  • 宮本 英征玉川大学准教授
メッセージ
著作者
宮本英征
みやもとひでゆき
玉川大学准教授

「世界史探究」は、世界の歴史の大きな枠組みと展開 について理解を深め、地球世界の課題とその展望を歴史的に探究する資質・能力を養うことをねらいとしています。生徒が現代世界の形成とその課題を探究するためには、一人一人の歴史に対する学びの意義や意味、動機が、これまで以上に重要になると思われます。

そのため、『高校世界史』は、生徒が主体となって世界史を学べるように、問いを主体とする構成になっています。各部の最初には「アプローチ」を設け、生徒が問いを表現できるようになっています。「第Ⅰ部へのアプローチ」では、生業、身分、宗教、王権などを観点にして史資料を読み解きながら、生徒が興味や疑問をもとに、問いを表現します。また、各章の冒頭には章を貫く問いを設け、その問いを探究するために節・図版・節末の問いを提示しています。第Ⅰ部の章の問いは、生業、身分、階級、王権、宗教、文化・思想などを観点に、諸地域の歴史的特質の形成を探究できるものです。節・図版の問いは、各地域の歴史的特質の理解を深め、節末の問いは、そこで学んだ歴史的特質を総括・概念化したり、今を生きる生徒に関連付けたりすることができます。

この教科書で、生徒が問いを表現したり、問いにもとづいて本文や図版を考察したりすることで、歴史を探究する面白さを感じ、主体的に歴史に向き合うことの意義や意味を見出してくれることを願っています。

著作者
小豆畑和之
あずはたかずゆき
東京都立西高等学校教諭

学習指導要領には世界史探究の目標として、「資料等を適切に用いて、歴史にかかわる事象について考察、構想したことを効果的に説明する力」を養うことがあげられています。そこで『高校世界史』では、「探究しよう」のページを設け、グラフ・図版・文字資料の読み解きなどのスキル獲得を一つの目標としています。

例えば、第8章の「探究しよう」では、地図と文字資料の組み合わせから、約1000年前の宋の都市である開封を「探究」します。この施設は何だろう、歩いて何分だろう、どんな日常生活だったのだろう、などの問いを導入として、生徒同士で意見交換してほしいと思います。想像図を描いてみようと指示すると、生徒は、建物の大きさや壁の色、行きかう人の服装などについて考察し、自発的に当時の資料を調べます。嗅覚や聴覚についての問いも同様です。歴史の授業では五感を活用することはあまりありませんでしたが、この資料から当時の調理法などに興味を持ってもらえれば、家庭科と協力する教科横断的な授業展開もできます。同様な都市探究には第Ⅱ部のアプローチ「カイロとウィーン」もあるので、発展学習に利用していただきたいと思います

その他の「探究しよう」では、「絹織物」「綿織物」や「気候の寒冷化」「科学革命」なども取り上げており、ほかの教科との協力や、SDGsとの関連も意識させることができるかと思います。

著作者
仮屋園 巖
かりやぞのいわお
東京都立国立高等学校教諭

「世界史探究」における「世界史へのまなざし」は、この科目の導入的性格を有するものであり、自然界や日常生活にみられる諸事象を取り上げ、人類の歴史との関わりを考察し理解することをねらいとしています。

『高校世界史』では、家族の歴史を取り上げています。「家族」のあり方は、それぞれの時代を背景に変化してきました。導入として取り上げるのは、「親子の関係」です。私たちが当たり前のことと考えている親子関係も、決して普遍的なものではないことを理解してほしいと思います。そして、現在大きく変わろうとしている家族の問題として、「性別役割分担」を考えてみます。「男性は外で仕事、女性は家庭を守る」という役割分担は、産業革命が進む欧米社会で生まれ、日本では明治以降に広がり、高度経済成長期には、あるべき家族像とされました。

しかし、1960年代末からの学生運動、70年代のフェミニズム運動を機に男女の平等が主張され、「性別役割分担」を前提とする家族のあり方に転機が訪れました。では、家族における男女の平等と「性的役割分担」はどのように変化したのでしょうか。資料③ジェンダー= ギャップ指数・④イギリスの俳優エマ= ワトソンの国連でのスピーチ・⑤6歳未満の子どもをもつ夫婦の1日あたり家事・育児関連時間の国際比較・⑥育児休業取得率の推移・⑦研究者に占める女性割合の国際比較などを活用し、現在の状況を考察してほしいと思います。

この教科書の特徴
教科書の特徴
  • 1
    要点をおさえた、わかりやすい教科書
    • 『詳説世界史』の章立てに準拠し、簡潔で読みやすい表現に改めました。
    • 『詳説世界史』よりも記述量を7~8割程度におさえ、簡潔で読みやすい表現に改めました。
  • 2
    「探究」の構造を理解できる、問いを中心とした展開
    • 部冒頭の「アプローチ」で、各部の歴史的な特徴や視点を大きく捉えることができます。
    • 学習指導要領に沿って、章、節、図版、節末に問いを設定し、問いを主体とした展開のなかで「探究」の学習を進めることができます。
  • 3
    資料読み解きのスキルが身につく
    • 図版529点、地図119点、グラフ・表37点を掲載しています。
    • 「探究しよう」を28点掲載。グラフ、図版、文字資料の読み解きなど、様々なスキルが身につきます。
    • 資料を読み解く問いから発展的な問いまで、様々な問いを設定しています。
    • 二次元コードを21点掲載しています。

新世界史

世探706
B5変型判(230㎜×174㎜)410ページ
「考える歴史」の時代に向けて新しく生まれ変わった『新世界史』
  • 現代世界を知るための歴史的視座を養う教科書
  • 「考える」「理解する」「追究する」教科書
  • 図版・地図・史資料を読み解く力がつく教科書
著作者
[著作者]
  • 羽田 正東京大学特任教授
  • 岸本 美緒お茶の水女子大学名誉教授
  • 久保 文明東京大学名誉教授・防衛大学校長
  • 南川 高志京都大学名誉教授・佛教大学特任教授
  • 小田中 直樹東北大学教授
  • 勝田 俊輔東京大学教授
  • 千葉 敏之東京外国語大学教授
  • 丹羽 敬愛知県立明和高等学校教諭
  • 小川 正樹函館ラ・サール高等学校教諭
  • 加藤 修治武蔵高等学校中学校教諭
  • 岸本 次司元鳥取県立鳥取西高等学校教諭
  • 岡本 聡白陵高等学校教諭
メッセージ
著作者
羽田 正
はねだまさし
東京大学特任教授

新しい学習指導要領では必修の「歴史総合」と世界史科目の「世界史探究」が設置されました。歴史学習の導入としての新しい科目「歴史総合」にはいくつかの目標があります。なかでも、1.現代の成り立ちを理解するために過去に問いかけるという歴史的な見方や考え方の基本を身に付けること、2.近現代世界の構造とその中での日本の位置について学ぶことの2点は特に重要です。これらを学んだ高校生がさらなる「世界史探究」のために手に取るのがこの教科書です。

私は、この教科書がこのような高校生の期待に十分に応えることができるものに仕上がっていると確信しています。その理由をご説明しましょう。

1つは、この教科書がグローバル化をみすえた現代にふさわしい最新の世界史の見方を提示しているからです。執筆者は、専門の時代や地域を越えて学界の最先端の研究状況を互いに確認し合い、「現代における世界史」という観点から今何を教科書に盛り込むべきかについて徹底的に意見を交換しました。そして、複数の執筆者がバラバラにその知見を記すのではなく、相互の叙述を関連させ、全体として世界の過去の動きが総合的に理解できるように工夫しました。また、世界各地の過去を地域ごとに時間の流れに沿って縦に叙述するとともに、同時期における世界各地の動き、つまり横の関係性や共時性を十分に意識した記述を心がけました。この教科書の本文を通読すれば、世界全体の過去があたかも経糸と緯糸を編み合わせた1枚の織物のようにくっきりと浮かび上がってくるでしょう。

もう1つは、教科書の各所にちりばめられた発問によって大きな学習効果が得られるからです。これらの問いはすべて「歴史総合」で身に付けた歴史的な見方や考え方をさらに高度化するために作成されています。生徒たちは、解答を準備する過程で、各時代や地域の過去についてさらに深い知識を得るとともに、現代世界を理解するために必要なヒントを手に入れることができるでしょう。各部や章の冒頭と末尾に置かれた問いは、その時代の世界全体の構造や地域社会の特徴、さらには歴史の流れを把握することに大いに役立つはずです。最新の世界史の見方を取り入れたこの教科書で学んだ生徒たちが、獲得した歴史の力を使って現代世界で活躍してくれることを期待しています。

著作者
岸本美緒
きしもとみお
お茶の水女子大学名誉教授

「何のために世界史を学ぶのか」という問いにはさまざまな答えがあるでしょうが、正面から答えるならば、「私たちが生きているこの世界の成り立ちを理解し、広い視野から物事を判断できるようになるため」ということができるでしょう。本書は、次の時代を担うべき高校生の皆さんの世界史学習の意欲にまっすぐに応え、細かい知識よりも骨太な世界史の流れを、そして今日につながる諸問題の歴史的背景を理解していただくために作成された世界史の教科書です。

本書は、2014年に新しく刊行された『新世界史』の特色を受け継ぎつつ、このたびの「世界史探究」の課題に対応することを目指しています。本書の内容はかなり詳しいと感じられるかもしれませんが、その目的は、多数の人名や事項名の暗記を求めることではなく、さまざまな事象の意味やその間の脈絡をできる限りわかりやすく説明し、理解してもらうことにあります。本書を使用する皆さんが、大事だと思う点を自らの頭で確認し、印をつけたり線をひいたりしながら使っていただければ幸いです。

全体の構成は、世界各地の動きの共時性を念頭に置いて、大きく五部に分けてあります。各部の冒頭では、世界全体を見渡した問題の提示と解説・設問をおこない、各部の重要問題を、諸地域相互の関連と比較のもとに整理して把握できるように工夫しました。

そのほか、本書の大きな特色は、世界史を学ぶ上でポイントとなる重要な事項や概念についてのより深い理解をめざし、コラムを設けてかなり詳しい説明をおこなっている点です。これらの事項は、現代の世界のあり方にも深くかかわる問題を含んでいます。少し難しいと思われる内容でも、地理や日本史、政治・経済など、他の科目とも関連させつつ学習していただくことによって、日常接するニュースの背景や、現在当然だと思われている事象の成り立ちが歴史的な奥行きをもって把握でき、立体的な世界像の形成に寄与し得るものと期待しています。

以上、「考える」「理解する」世界史教科書という点に重点をおいた本書の意図をご了解いただき、その特色を活用して授業・学習をおこなっていただくことを願っています。

この教科書の特徴
教科書の特徴
  • 1
    現代世界を知るための歴史的視座を養う教科書
    • 歴史の流れがわかりやすい記述、出来事の歴史的背景が理解できるように意識した叙述に努めました。
    • 世界史を学ぶうえでキーとなる概念や、現代の諸問題の背景となる事項について、70を超える「コラム」を設けて、深掘りし、難関大入試の論述対策にも使えるくわしい解説をしています。
  • 2
    「考える」「理解する」「追究する」教科書
    • 400近くの問いを用意しました。各章の冒頭にはその章の重要事項に関わる問いを、章末にはまとめとなる問いを置き、歴史の大きな流れを構造的に意識できるよう工夫しています。
    • 本文中にも数多くの問いを設け、生徒が自身で調べ、考え、発見することを通して、歴史的な考え方や課題の追究の仕方を学べるよう留意しました。
  • 3
    図版・地図・史資料を読み解く力がつく教科書
    • 「資料から考える」のコーナーをもうけました。写真や地図、図表で読み解く技能が身につくような発問も付しています。
    • 文字史料も20ほど用意し、それぞれに問いを付し、読み解く視点を示しました。
世界史探究のサポート体制
  • 教師用指導書 授業実践編 付属データ集
    指導書付属データ集
    付属データ集DVD-ROM 収録予定コンテンツ一覧
    • 教科書紙面(PDF)
    • 教科書本文・史料テキスト(Word)
    • 教科書掲載地図・図表(JPEG)
      ※カラー・モノクロ2種の画像データ
    • 指導書紙面(PDF)
    • 年間指導計画・評価規準例(Excel)
    • 板書例テキスト(Word)
    • 授業用スライド(PowerPoint)
    • 授業用スライド対応プリント(Word)
    • 準拠テスト例(Word)
      ※テストに対応したルーブリック(評価規準表)付き
    • 準拠ノート(Word・PDF)
    • 白地図集(JPEG)
      ※プリント用、黒板用2種の画像データ
  • デジタル教科書
    指導書付属データ集
    電子黒板やプロジェクター等でご利用いただく、指導者用のデジタル教科書(教材)と、iPadやChromebookなど、生徒一人ひとりの端末でご利用いただく学習者用のデジタル教科書がございます。紙面データへの書き込み、写真や地図・図表・グラフの拡大、動画再生などをご活用いただくことで、授業の幅が広がります。
  • 山川&二宮ICTライブラリ
    指導書付属データ集
    歴史・地理の教育コンテンツをオンラインで提供するための新しいサービスです。歴史の山川出版社と地理の二宮書店が、ICTを活用した授業をサポートいたします。
    法人向け定額制コース ¥77,000/年(税込)
    個人向け定額制コース ¥1,320/月(税込)